先日、檀家様から、
「少し体調が悪いのですが、法要中にマスクをしたままでもよろしいですか?」
との質問がありました。
あなたも同じような疑問をお持ちですか?
《法要中にマスクを着用してもマナー違反ではありません》
私たちがマスクを着用するのは、
- 風邪で体調がよくない時
- 花粉症の症状がある時
- 感染症の予防をする時
というような場合だと思います。
上記のいずれの場合も、法要中にマスクを着用してかまいません。
特に【風邪で体調がよくない時】には必ずマスクを着用してください。
しかし、仏様を目の前にしてマスクを着用することがマナー違反だと思う人は結構おられます。
マスクを着けると顔の半分が隠れてしまうので、それが『仏様に対して失礼である』というわけですね。
たしかに、仏様や故人のお位牌など『敬うべき対象』の前では、【敬意・感謝・親愛】を表す意味でも顔を全て見せることが礼儀であるといえます。
ただし、それは【通常であれば】の話です。
仏様に対する礼儀はとても大切ですが、やむを得ない事情等がある場合はその限りではありません。
マスクの着用に関しては、柔軟に考えて臨機応変に対処していく必要があると思います。
〖1.風邪で体調がよくない時〗
お葬式や法事に参列する時に、あなたが【風邪で体調がよくない時】ということもあるでしょう。
法事であれば欠席するという選択もあるかと思います。
しかし、お葬式の場合は故人の姿を見ることができる最後の機会ですから、ぜひとも参列したいと思いますよね?
あなたが、もしも【高熱が出ている】または【咳などが止まらない】といったような『症状が重い』時には、参列を辞退することを検討すべきでしょう。
無理をして参列した結果、他の参列者へ風邪を伝染させてしまう可能性もありますし、あなたが倒れてしまったら更に迷惑をかけてしまいます。
一方で『症状が比較的軽い』と思われる時は、マスクを必ず着用し、他の参列者へ伝染させないよう十分に配慮していれば、参列は可能だと思います。
ただし、法要の途中で体調が悪くなってきたら、すぐに会場を出て身体を休めて下さい。
体調が戻らないようでしたら、無理をせず帰宅しましょう。
その際には、施主やそのご家族または式場の職員へ帰宅をする旨を伝えておくようにして下さい。
〖2.花粉症の症状がある時〗
マスクを着用する必要があるのは風邪の時ばかりではありません。
花粉症の症状が出ている時にはマスクを着用してもかまいません。
花粉が多く飛散する時期は、花粉症の人にとってはとてもツラいものです。
クシャミや鼻水が止まらず、目はかゆくなり、何となく頭がボーっとしてしまいます。
しかし、花粉症の症状のことをよくご存じでない人がそれを見れば、【クシャミや鼻水が出ている=風邪をひいている】と誤解してしまうこともあります。
そのような誤解をしている人のためにも、花粉症の症状が出ている時には、法要中でも遠慮せずにマスクを着用してください。
〖3.感染症の予防をする時〗
マスクを着用する重要な目的の一つに【感染症の予防】があります。
毎年のように年末から春先にかけて『インフルエンザ』が流行します。
そのような感染症が流行している時は、多くの人がマスクを着用して感染症の予防をします。
また、2020年3月頃から『新型コロナウイルス感染症』が世界中で流行しております。
新型コロナウイルスは感染力が非常に強く、世界中の人が感染予防のためにマスクを着用しているため、深刻な【マスク不足】が続いているような状態です。
新型コロナウイルスのように非常に強いウイルスが流行しているのであれば、感染予防のために積極的にマスクを着用をして下さい。
実際に当院では、法要中でも自由にマスクの着用をしていただいておりますし、お焼香をする時もマスク着用のままです。
《必要な時にはマスクを着用して法要へ参加して下さい》
仏様を目の前にしている時は、最大限に私たちの【敬意・感謝・親愛】を示すことが礼儀です。
そのために、仏様に自分の顔をしっかりとお見せし、心を込めて手を合わせます。
しかし、それは【あなたが普段どおりの体調である】こと、そして【強いウイルス等が流行していない状況】というような時の話です。
もしも、あなたにとって『マスクが必要』と思うのであれば、遠慮せずにマスクを着用して頂いて結構です。
法要中もマスクを着用したまま焼香をしてかまいません。
焼香をする時は、「マスクを着けたままで失礼いたします。」と心の中でそっとお詫びをしておけば大丈夫です。
仏様はきっと、あなたの状況や気持ちを理解して下さいますよ。
ですから、必要な時にはマスクを着用して法要へ参加して下さい。
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