お葬式や法事など、さまざまな法要の時にはお坊さんが【お経】を読みます。
でも、お経を聞いたところで、《何を言っているのか》そして《どういう意味なのか》なんてほとんどわかりませんよね?
それが原因でしょうか、たまに法要の最中に『居眠り』をしている人もおられます。
でも、せっかく法要に参列しているのにお経を聞いていないなんて、非常にもったいないことなんですよ。
なぜなら、お経には【みんなを幸福にする】効果があるからです。
《お経とは何?》
仏教を世に広めたお釈迦様がお説きになったたくさんの教えを、お弟子様達が一生懸命にまとめて下さったものが【お経】です。
お経の内容は多岐にわたりますが、
- 世の中(宇宙全体)の真理
- 私たちが『心安らかに生きていく』ための考え方
- さまざまな仏様の恵みやご利益の素晴らしさ
といったものが主になっています。
そして、このようなさまざまな教えが、内容ごとに《〇〇経》という形で分類されて残っているのです。
お釈迦様のおっしゃったことが、後代の私たちにもわかりやすいように文書化・分類化されているのですから、もはや感謝の言葉しか出ません。
ところで、なぜ『お経(きょう)』というのでしょうね?
『経』という字には【道すじ・過程】という意味があります。
つまり、『お経』とは
- 悟り(=究極の安らぎと清浄を得られた状態)への正しい道すじを示すもの
ということです。
ですから、お経を読むことによって私たちは、お釈迦様やいろんな仏様の教えを改めて学び、より良い道を進むことができるのです。
《お経を読む目的》
お葬式や法事など、亡くなった人の供養をする時にはお坊さんがお経を読みます。
そのせいなのか、多くの人は【お坊さんは《故人のため》にお経を読む】と思っているようですね。
間違いではありませんが、それだと【半分だけ正解】です。
お経を読むことの目的は、
- お釈迦様の教えをもう一度学び直し、改めてお経の功徳(福徳)やご利益を頂いて、感謝をする
ということです。
そして、故人を供養する時にお経を読んでいるのは、故人のためだけではなく、故人を含めた【その場にいる全員】のためなんです。
というのは、お経を『読む』人はもちろんですが、同時に『聞く』人もお経の功徳やご利益が得られるからです。
ここで「えっ?お経を聞いても意味がわからないけど、それでも功徳やご利益なんて得られるの?」と思ったあなた。
大丈夫です、お経の意味がわからなくても問題はありません。
お経はそれ自体がとても『ありがたいもの』なので、
- 仮に、お経の意味がわからなくても、それを読んだり聞いたりするだけで功徳やご利益が得られる
とされています。
つまり、お釈迦様やさまざまな仏様の教えがたくさん詰まったお経を『とにかく読みなさい、そして聞きなさい』ということなんですね。
《お経は【みんなを幸福にするもの】です》
お経は、お釈迦様をはじめ、さまざまな仏様の説かれた内容を、お弟子様たちがまとめて下さったものです。
そして、それを読んだり聞いたりすることで、お経の功徳やご利益を得ることができます。
しかも、大変ありがたいことに、お経の意味がわからなくても同じ効果があるのですから、こんなに素晴らしいものはないと思いませんか?
このように、お経は、誰に対しても同じように功徳やご利益を与えてくれるもの、つまり《みんなを幸福にするもの》なのです。
ですから、法要の時に居眠りをしてしまったことがある人は、今後はちゃんと聞いていて下さいね。
せっかく法要に参列しているのですから、お経を聞いていないともったいないですよ。
お経を聞いたり、時にはお坊さんと一緒にお唱えをして、故人もあなたも、みんなで幸福になりましょう。
〖※関連記事〗
故人の供養に関することはコチラの記事もぜひご覧下さい。↓
なぜ法事をするの?法事は故人とあなたに『良いこと』をもたらす。