あなたは、亡くなったご家族が【いつ何回忌を迎えるのか】を答えられますか?
多くの人は、【次は〇回忌】ということは答えられます。
しかし、それが【いつ】なのかとなると、少し怪しくなってきます。
当院にも「父の〇〇回忌ですけど、▲▲年でいいんですよね?」というような問い合わせがよくあります。
回忌の数え方は単純な足し算ではなく少しわかりにくいので仕方のないことです。
事前に問い合わせをしてくれる人はいいのですが、ときどき『法事を忘れてしまう』という人もおられます。
あなたなら、もしも【法事を忘れていた】と気が付いた場合はどうしますか?
そのような場合は、遅れても、ちゃんと法事をするという方がいいですよ。
《法事を忘れていた!そんな場合はどうすればいい?》
じつは、『大切な家族の供養をしようと思っていても、気が付けば回忌にあたる命日を過ぎてしまっていた』ということはよくあります。
法事を忘れてしまったという場合は、そのまま次の回忌まで何もしないというのではなく、
- 遅れても構わないので法事をした方がいい
のです。
お寺の方だって、少し遅れたくらいであれば、何も問題なく法要をお勤めしますから大丈夫です。
法事を行うことには、基本的に、
- 故人様の【あの世での仏道修行】を後押しする
- 私たちが仏様から恵みを頂く
という意味があります。
そして、その他にも
- 故人様を守り導いて下さる仏様にご挨拶をする
という意味もあるのです。
あの世におられる故人様は、三十三回忌を迎えるまでに【十三の仏様】の教えを受けながら仏道修行に励んでおられます。
そして、故人に教えを説いて守り導いて下さる仏様は【回忌ごとに替わる】と言われています。
例えば、一周忌からは勢至菩薩(せいしぼさつ)様、そして次の三回忌からは阿弥陀如来(あみだにょらい)様、ということです。
ですから、法事を執り行う際には、新たに故人を守り導いて下さる仏様に対して「故人のことをよろしくお願いします。」とご挨拶をしなくてはいけないのです。
ということは、遅れて法事をすることは、仏様へのご挨拶が遅れてしまうことになるんです。
このようなことから、
- 『法事は回忌にあたる命日を過ぎて執り行ってはいけない』
とされています。
とはいえ、うっかり回忌にあたる命日を過ぎてしまうこともありますよね?
そのような場合は、遅れてしまっていてもちゃんと法事を執り行い、故人を導いて下さる仏様に「この度は大変失礼を致しました。ご挨拶が遅くなりましたが、故人のことをよろしくお願いします。」とお詫びもかねてご挨拶をしましょう。
遅れてしまったことだけを理由に法事をしないというのは、【仏様に何の挨拶もしないで、そのままにしておく】ということです。
それって、故人だけではなく仏様に対しても失礼だなと思いませんか?
ですから、たとえ遅れてしまったとしても法事は執り行う方がいいのです。
※〔関連記事〕なぜ法事をするの?法事は故人とあなたに『良いこと』をもたらす。
《回忌の計算方法に注意》
あなたは、『三回忌』とは故人が亡くなられてから何年目のことかご存じでしょうか?
じつは、法事を忘れてしまったという人の多くが、【忘れてしまった】のではなく【回忌の計算方法が間違っている】のです。
回忌の計算方法は、
- 回忌の数字-1=実際の経過年数
となります。
ですから、『三回忌』とは、故人が亡くなられてから2年目の命日のことをいいます。3年目の命日ではありません。
『七回忌』であれば、故人が亡くなられてから6年目の命日のことです。7年目の命日ではありません。
このように、回忌の計算は単純な足し算ではないので注意しなくてはいけません。
法事は、故人を供養することはもちろん、仏様にご挨拶をする大切な仏事ですので、回忌の計算方法を間違えて遅れてしまわないように注意しましょう。
《事情があって法事を遅らせる場合》
忘れていたり回忌の計算を間違えているわけではなく、スケジュールの面で事情があって回忌にあたる命日に法事をすることができない、という場合もあるでしょう。
そのような場合は、もちろん遅れても構いませんので法事を行うようにしましょう。
故人の供養を忘れていたわけではなく、やむ得ない事情があってのことなので、多少遅れてしまうことは仕方のないことだと思います。
ただ、命日を過ぎてしまうことには変わりないので、故人や仏様に対して「遅くなってすみませんでした」という気持ちで法事に臨んだ方がいいですね。
《遅れてしまっても構わないので法事をしましょう》
法事は数年に一度の仏事です。
数年に一度であるがゆえに、うっかり回忌の命日を過ぎてしまうこともあるでしょう。
そのような時は、遅れてしまっても構わないので、ちゃんと法事をするようにして下さい。
何もしないというのは、故人にも仏様にも失礼にあたるでしょう。
また、回忌の計算方法は単純な足し算ではありませんのでご注意下さい。
法事は少しくらいなら遅れたって大丈夫です。
遅れてしまった分だけ、いつもよりも更に丁寧に心を込めて供養してあげて下さい。
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